雹(ヒョウ)の嵐が過ぎ去った後のエリトリアの首都アスマラ
▲ 2014年3月14日のエリトリアの政府系新聞 Hadas Eritrea より。
エリトリアという、初めて知ったような気がする国の出来事から
上の白い塊はすべて降って来たヒョウだそうで、「降った」というより「落ちてきた」とか、そのような
感じの何だかもうスゴイ光景ではあるのですが、この壮絶な出来事を最初に知ったのは、
英国の BBC の報道からでした。
Eritrea: Hail storm dumps metre of ice on capital
BBC 2014.03.14
▲ エリトリアのテレビ映像より。
エリトリアの首都アスマラにメートル級のヒョウが空から放り投げられた
奇妙な暴風雨がエリトリアの首都アスマラを襲い、おそらくはその地で記録された
ものとしては最大の1メートル級のヒョウが降り積もった。
政府系新聞ハダスエリトリアが報じた。
嵐は 90分間続き、ヒョウが降り落ちた市内は氷で完全にブロックされた。地元テレビでは
、水で埋まった道路と、氷につぶされた自動車の姿などの映像が流されている。
BBC のケニア・ナイロビ支局のジャーナリストによれば、この時期にヒョウが降ったことは
あると思われるが、今回の嵐の強さと、そしてこのヒョウに住民たちは驚いているという。
アフリカ大陸の隅に位置するエリトリアは、2月から4月は雨の少ない時期(現地で
「 belg 」と呼ばれる)で、 6月から 9月までが雨季となる。エリトリアの年間平均降水量は
61センチメートルだ。
以上が BBC の報道です。
エリトリアの「降水量 61センチメートル」というのが多いのか少ないのかよくわからなかったですので
、比較として、東京の降水量を見てみますと、東京の年間平均降水量(1981年 - 2010年)は
126センチメートルくらいのようです。
ちなみに、トップの写真の記事が掲載されているエリトリアの政府系新聞は、写真下のリンクから PDF で
ダウンロードできますが、エリトリアの公用語の「ティグリニャ語」という、ちょっと対応不可の言語で
書かれていますので、読むのは無理そうです。
▲ ハダス・エリトリアの紙面のトップページ。全部で12ページでした。
▲ エリトリア公用語のティグリニャ語。 Google 翻訳にもありません。
それにしても、このエリトリアという国。
まず場所からしてわからないのですが、下の位置にあるようです。
▲ アフリカ大陸基本情報より。
この国がどんな感じの国なのかというのは、まあ、いろいろな側面があるでしょうけれど、下の
ような面もあるようです。
▲ 2012年5月3日の ロシアの声「世界で最も検閲が厳しい国」より。
上の記事によりますと、世界で最も検閲が厳しい国は、
1位はエリトリア、2位は北朝鮮、3位はシリア。続いてイラン、赤道ギニア、
ウズベキスタン、ミャンマー、サウジアラビア、クウェート、ベラルーシ。
だそうです。
しかし、遺跡や自然など、観光的な場所も多い国のようです。
タイでも特大のヒョウが
ヒョウといえば、昨日、タイの東北地方でも、「巨大なヒョウ」が降ったことが報じられていました。
▲ 2014年3月17日のタイ MCOT より。
タイ東北部にあるルーイ県という場所で、ゴルフボール大のヒョウが降り続け、400世帯の家屋が
被害を受けたとのこと。
中には、上の写真のサッカーボールほどもあるヒョウも降ったようです。写真では持っている人たちは
笑顔なのですが、地元の方々は、上のようにヒョウを集めて楽しんだのだそうです。
「ムチャクチャに家屋に被害が出ているのに、まずは遊ぶ」というあたりはタイ人らしいということも
ありますが、何となく、これからの世の中の「生き方」をタイ人たちが教えてくれているような気もします。