2013年06月10日

地下水湧出マグマだまり10km上昇で富士山の噴火近づく

地下水湧出マグマだまり10km上昇で富士山の噴火近づく

地下水湧出、マグマだまり10km上昇で富士山の噴火近づくか

 日本最高峰が眠りから覚めて大噴火したら、
どんな事態が起きるのか。海洋地震学者の
木村政昭氏が解説する。

地下水湧出マグマだまり10km上昇で富士山の噴火近づく

富士山の水蒸気噴火の写真

* * *
 2011年の東日本大震災以降、富士山麓で数々の
異変が起きている。

 北東麓の山梨県忍野村では過去10年間、震度1以上
の有感地震は一度も起きていなかったが、同震災を
境に有感地震が頻発するようになった。

 また山頂をはさんだ南東側の静岡県富士宮市では
、同年9月、突然、大量の地下水が湧き出した。

その他にも斜面で噴気が観測されたり、山麓の
洞窟の氷柱が短くなる現象などが報告されている。

 それらの現象は何を物語っているのか。富士山の
火山活動が活発化していると考えるのが自然である。

マグマの上昇が斜面や山麓に亀裂を生じさせ、地熱
上昇をうながしているとみられる。

 地下水湧出マグマだまり10km上昇で富士山の噴火近づく

富士山の林道が数百mほど沈下している写真

有史以来、富士山は噴火を繰り返してきた。最後
に噴火したのは1707年の宝永噴火である。以来、

300年以上にわたって地下に巨大なエネルギーを
ため込んできた。いつ噴火してもおかしくない状態
だったが、東日本大震災が引き金を引いたといえる。

 そもそも地震と火山の噴火は表裏一体の関係に
ある。どちらも地殻を覆う硬い岩盤であるプレート

の移動によって起こる。火山の火口の下にはマグマ
が滞留しているマグマだまりがある。プレートが

移動してマグマだまりが圧力を受けると、マグマが
上昇して地表に溢れ出る。これが噴火である。

 マグマだまりの位置は液体を伝わる低周波地震を
観測することで分かる。以前は低周波地震の震源は

地下10数キロメートルから20キロメートルあたり
だったが、東日本大震災後は地下数キロメートルの

ところまで上がってきている。いよいよ噴火の
カウントダウンが始まったとみていい。

 富士山が噴火すると、どんな事態になるのか。
8000年から1万年ほど前には山梨県大月市や駿河湾

まで達する大規模な溶岩流出があったことが
分かっている。

 864年の貞観噴火では北西斜面から溶岩が流出し
、青木ヶ原樹海や西湖、精進湖が形成された。

 一方、宝永噴火では溶岩はほとんど流出せず、
溶岩の塊や軽石、火山灰などの火砕物が空中に

大量に放出された。火山灰は約100キロメートル
離れた江戸にも達し、10日間降り続いて昼間も

薄暗かったという。もし今、宝永噴火と同様の噴火
が起きたら、首都圏の水道や交通などのインフラ

はたちまち機能不全に陥り、多くの人々の健康が
蝕まれ、農作物などにも甚大な被害が出るだろう。

 どういうタイプの噴火になるにせよ、最悪の
ケースを想定して対応策を練っておく必要がある。

※SAPIO2013年5月号

地下水湧出マグマだまり10km上昇で富士山の噴火近づく

富士山噴火の降下灰被害の予測想定図

専門家が指摘 

「富士山が噴火した9世紀と今は酷似している」

東京大学地震研究所の平田直教授のチームによる
「首都直下型のM7級地震が4年以内に70%の確率で

発生する」という試算が大きな波紋を呼んでいる
なか、1月28日に山梨県東部富士五湖を震源とする
M5級の地震が午前7時44分から54分にわたって連発した。

首都直下型地震だけでなく、東海地震、そして富士山
噴火の可能性もささやかれているが、火山活動に

詳しい千葉大学大学院理学研究科准教授の津久井雅志
氏は、現在の状況は平安時代前半の9世紀に酷似して
いると指摘する。

「1983年と2000年に三宅島で、1986年には大島で
噴火が起きましたが、9世紀にも伊豆諸島で大噴火

地下水湧出マグマだまり10km上昇で富士山の噴火近づく

が起きています。そして2000年の鳥取県西部、
2004年の新潟中越の地震は、9世紀にも同じような

場所で発生している。さかのぼると、1964年の新潟
、1983年の日本海中部で起きた地震も同じ。そして

、9世紀最大級の地震である貞観三陸地震があった
場所で今回の東日本大震災が起きたんです」

地下水湧出マグマだまり10km上昇で富士山の噴火近づく

津久井氏によると、9世紀に発生し、20世紀後半に
起きていないのは、もはや東海・東南海・南海の
連動地震と富士山の噴火だけなのだという。

そして、これを裏付けるような富士山の異変を
指摘するのが、琉球大学名誉教授(地震地質学)
の木村政昭氏だ。

「数年前から5合目より上で、噴気が吹き上がって
いて、湧き水による水たまりがたくさん発見されて

います。富士山の山頂近くの斜面は永久凍土のため
、普通はもっと低い位置に湧き水が流れるんです。

これは富士山内部のマグマが上昇しその熱に
よるものである可能性が高い」

木村氏のもとには、旅行者のコンパスを狂わすと
いう不思議な現象も報告されているという。

「現在、富士山の地下では地震によって太平洋
プレートが大きく沈み込み、マグマが持ち上げ

られている状態が続いている。連動地震が発生
しなくても、今後4年以内に噴火してしまうかも
しれません」(前出・木村氏)

地下水湧出マグマだまり10km上昇で富士山の噴火近づく

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Posted by 中尾 at 08:13│Comments(0)天変地異
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